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M&A基礎講座② M&Aの実施に向けた準備のポイントとは

M&Aの成功のポイントは何か?

1.M&Aにおける成功・失敗の判断とは

M&Aの評価には時間軸の論点が付きまとうため、 M&Aにおける成功・ 失敗の判断はむずかしい問題です。 成約後の初期段階では株主、 アナリスト等から失敗と揶揄された案件でも、 中長期的には成功したケースもありますし、同様に、 成約後の初期段階では素晴らしい案件だといわれていても、外部環境の変化もあり中長期的には失敗したというケースもあります。 そのため、本問では、M&Aの検討から実施までの間に考慮すべき、 M&Aの成功・ 失敗に影響する重要な要因を説明します。

2.M&Aの成功・失敗に影響する主な要因とは

M&Aの成功・失敗に影響する主な要因は、一般的に (ア) 経営戦略事業戦 略におけるM&Aの位置づけが明確か、(イ) DDが十分に行えたか、(ウ) 最終契約が納得のいく内容になっているか (エ)統合後のPMIが適切に行えているか、 の4つと考えられます。 

(ア)経営戦略・事業戦略におけるM&Aの位置づけ

そもそもM&Aは自社の将来像を実現するための手段であり、 あくまで経営戦略・事業戦略の一方策にすぎません。そのため、まずは自社の目指すべき将来像およびその実現に向けての経営戦略・事業戦略を策定し、 今回のM&Aが本当に必要なのかを考えるべきです。

 (イ) 十分なDDの実施

たとえば、 LIXILによるグローエの買収案件において、 グローエの中国子会社で不正会計問題が発覚した事例のように、 M&Aでは買収後に大きな問題が発生することも珍しくありません。 そのため、 DD実行の時間 範囲に制約がある中、重要なポイントを見極め、 DDを通じ売手または対象会社を可能な限りしっかりと精査する必要があります。

 (ウ) 最終契約の内容

主に、①買収価格と ②表明保証等の定性的な条文内容の2つが論点となり ます。 ①については、買手の買収意欲が強い場合や入札案件で競合他社がいる場合、株式価値を高めに算定する傾向があります。 一方で、M&Aはあくまで投資であり、いずれ回収していくものであることに鑑みると、競合企業の買収提示価格に翻弄されるのではなく、自社にとって適正と考える株式価値を客観的に算定していく必要があります。

 (エ) 統合後のPMI

M&Aの成功のためには、「対象会社を買収することによって定量的に評価可能なシナジーが生まれている」ことが重要であり、通常、買収価格には、このシナジーが織り込まれています。 一方で、買収時にこのシナジーは実現していない、あくまで想定のものですので、買収して終わりではなく、シナジーを実現していかなければなりません。 だからこそ、買収後の両企業の効率的かつ円滑な統合というPMIの成功が重要になってきます。

M&Aアドバイザーとは何か。 また、 どういった種類のプレイヤーがいるのか?

M&Aアドバイザーとは、 M&Aの実行フェーズにおける一連のアドバイスと契約成立までの取りまとめを担う専門家のことをいいます。主なプレイヤーとその特徴は以下のとおりです。 

1 外資系投資銀行・証券会社

外資系投資銀行は、企業価値ベースで数百億円、 数千億円以上の大型案件を中心に対応しており、近年増加しているクロスボーダーのM&A案件を中心に対応しています。 また、その最低報酬額は数億円程度といわれています。一方で、日系の大手証券会社は、企業価値で数十億円のミドルマーケッ トから国内の大型案件まで広く対応しています。 外資系投資銀行や日系の大 手証券会社は、新聞の一面を飾るようなディールを獲得するために、日々激 しい獲得競争を展開している状況です。

彼らの強みとしては、M&Aアドバイザーとして高度に専門的な助言やグローバルな情報収集力のみならず、 多額の買収資金調達のアレンジ能力があります。 ただし、フィー水準は、 他のM&Aアドバイザーより高額になります。 また、 彼らは財務や法務の専門家ではありませんので、 公認会計士や弁護士等の費用は別途必要になります。

2 商業銀行

商業銀行は、 一般的にミドルマーケットといわれる領域を中心に対応して います。 メガバンクの場合、 最低報酬額は数千万円程度です。 最近ではメガバンクばかりではなく、信託銀行、地方銀行や信用金庫等も中小企業を中心に積極的にM&A業務に取り組んできている状況です。 彼らの強みはその豊富な顧客基盤であり、 特にメガバンクであれば信頼のおける数多くの候補先を比較的迅速に見つけてきてくれる可能性があります。 中堅・中小企業の オーナーでM&A (特に売却) を検討している場合には、 まずはメインバン クに相談することをお勧めします。 ただし、 外資系投資銀行 証券会社と同様に、 公認会計士や弁護士等の費用は別途必要になります。

3 M&Aブティック

M&Aブティックとは、M&Aのアドバイザリー業務を専門的に行う独立系と呼ばれる会社のことを言います。扱う案件は様々で、大型のM&A案件を中心に行う会社もあれば、中小企業専門の会社もあります。 一般的に、大手証券会社や投資銀行のM&A部隊の出身者によって設立されている ことが多く、M&Aに関する情報量やナレッジが豊富なことが彼らの強みといえます。ただし、一概にはいえませんが、どの金融グループにも属していないため、案件の候補先を探すことや、 候補先のキーパーソンにコンタクトをとることについては、金融系と比較すると弱みと考えられるでしょう。 また、公認会計士や弁護士等の費用は別途必要になります。

4 M&A仲介会社

M&A仲介会社とは、M&Aアドバイザーとは異なり、売手と買手の間に入り、双方の条件を詰めて成約に導く会社のことです (双方代理)。 扱う対象としては、中小企業の案件が大半を占めます。M&A仲介会社の場合、 売手と買手が1対1で進めることが多いため、 相手の顔をみながら進めたいと考える売手にとってはよいでしょう。

ただ、M&A仲介会社は売手と買手の双方から手数料を受け取りますので、利益相反の問題が付きまといます。 そのため、たとえば、上場企業等の 案件で第三者からの算定書の取得が必要となる案件には起用できません。ま た、売手は一度取引をしてしまえばそこで取引が終わりになる一方、買手はリピート顧客となる可能性があり、 今後を見据えて買手寄りのアドバイスになるおそれもあります。 なお、公認会計士や弁護士等の費用は別途必要になります。

5 監査法人系コンサルティングファーム

Big 4 とよばれる監査法人系コンサルティングファームもM&Aアドバイ ザリー業務を行っています。彼らは、そのグローバルなネットワークを生かしたクロスボーダー案件や国内の大型から中堅案件まで幅広く取り扱っています。 彼らの強みとして、 グループ内に財務DD、 ビジネスDD、 不動産DD等を行える部署があるため、買手サイドであればほとんどのサービスをワンストップで受けることができます。 また、実行フェーズ以前のいわゆるM&Aの戦略策定や、 実行フェーズ後のPMI等のサービスを実施しており、 グループを活用したトータルなサービスを提供できることが強みといえるで しょう。 ただし、 監査法人系コンサルティングファームはどの金融グループ にも所属していないので、 案件の候補先を探してもらうことについては、金融系と比較すると弱みと考えられるでしょう。

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